fujinosekaic’s 世界史授業備忘録

世界史教員生活30年記念

2023:失われた10年を考える 逆進する世界史 もはやNo Joke?

ちょっと前の「受験世界史」ならば、1989年までという不文律があったのだが、最近はそんなタガが外れたようでなんでもありありの時代に突入。まあ、21世紀も2周目に入り、こんなP珍戦争(「Ukraine war:ウクライナでの戦争」って表現には違和感:だって奴が始めなければこんなチンケな困難+国難に直面しなくて済んだはず)や、コロナ禍の作為的な混乱の中で敢えて「同時代人」の視点からこの40年ぐらいを考えてみた。特に現在の日本が直面している課題の根源である10年ほどの責任は誰にある(別に書かなくても分かるでしょ勉強してれば)のかを、「英国病」からも考えてみたい。

ゆりかごから墓場への The Winter of Discontent

で、結構いろんなサイトや解説が、労働組合のストに責任がありそれを解決したのが「鉄の女」だという短絡的なものも少なくない。Wikiですら、サッチャー在任中は不況は改善されず、失業者数はむしろ増加し財政支出も減らなかったことや、反対派を排除する強硬な態度などからサッチャーは在任中も、その後も、イギリス国内では毀誉褒貶が相半ばする存在となった、としている。で、教育面では実際のところ彼女の政策で格差は拡大しただけでなく、サッチャー政権においては賃金が下がり、失業率も上がり、国民の中に大きな批判が起こった(まるで今の日本ジャン)。伝統的な高福祉の社会保障政策を維持しながら、経済の拡大、競争力の強化、失業率の低下、労働者の所得の増大、財政収支の黒字化などを同時に成り立たせることができる訳ないじゃん。更に人頭税導入において国民の不満が増大して、支持率が低下。結果、サッチャー首相は辞職して18年に及ぶ保守党への不満により「第三の道」を標榜するトニー・ブレア率いる労働党への政権交代になった訳だわ。で、これらの政策の表層部分だけをなぞっているのがどこかの誰かたちね。多分だけど、英国の歴史的背景や地理的なものまで学ばないで(でも東大出の官僚たちは指摘できなかったんだろうか?)、「表層的な」部分だけとってクール・ブリタニア」構想の日本版の旗振ってたけど、日本には北海油田はないんだぜ。それに現在はBrexit:離脱したとは言え、長く大陸側EUとの関係を構築し、実質的には海峡トンネル(ナポレオン戦争時代から計画)は存在するし、それ以外の海上・航空ルートも多数存在することで人・物の交流の度合いは依然として高いんだよね。

バスだって乗せるフェリー機能もある鉄道。でも依然として海上ルートも存続

で、そんな背景の中でのオアシスであり、労働者階級出身であるビートルズを大変かどうかはわからんが、敬愛している。コンサートでは「アイ・アム・ザ・ウォルラス」や「ヘルター・スケルター」などビートルズの曲を頻繁にカバー演奏した。まさにワーキング・クラス・ヒーローだったわけである中流階級出身のブラーとは何年にもわたって比較された。ファッションにおいては、パンク・ロッカーは切り裂かれたTシャツなど「反社会的」とされる恰好だったが、オアシスはウインドブレーカーやジャージといった労働者階級の普段着を着て、ライブやインタビューに臨んでいたことからも、当時の時代を歌っている(これもWIKI)と俺も思ふ。さしずめ日本だったら?でも、日本のrockやpopは去勢(発言は控え目)されており、今は亡き忌野清志郎や泉谷茂、歌詞に隠した意味を推測するしかない桑田ぐらいしかいない。まあ、日本のロックは単なる反抗と無謀な暴走だからね。いやむしろ今日「巨星墜つ」の報道が駆け巡った教授たちのほうが社会的貢献度は高いぜ。

 

で、最近逝った人といえば「みんな幸せですか?」のあの人。

解散総選挙へ 「全世代型社会保障」は、英国病を招いた「ゆりかごから墓場まで」? 『ザ・リバティweb』 : 転載日記 (livedoor.jp)の記事から以下転載 みんな幸福じゃダメなんですかね? 

最大の争点を「憲法改正」とはしないらしい。

衆議院解散の意向を示し、「全世代型社会保障の実現」、「北朝鮮への圧力強化を継続」、「憲法自衛隊根拠規定を明記」の3点を柱にする方針と各紙が報じている。

その中での最大の争点は、「全世代型社会保障」なのだという。その中身は、2019年10月に消費税を10%に増税した際の、増収分の使い道の変更だ。当初は高齢者の社会保障制度を維持するための増税のはずだったが、幼児教育の無償化や高等教育の負担軽減など、子育て支援にあてるという。実質的には、「新たなバラマキ」だ。この「全世代型社会保障」だが、かつてイギリスが苦しんだ「英国病」の大きな原因でもある、「ゆりかごから墓場まで」をスローガンとした社会保障政策と基本的な考え方が共通している。

って書いてるけど、こ奴らもどこまで英国病を理解しているのやら。

で、結果的にこの責任は誰にあるのかって?政権与党でしょ。さらに憲法を理解しせず、これってマグナカルタ以来、権力者を縛る法律であるってことちゃんと学んだのだろうか?まあ、ポツダム宣言をよく分からないって公的に発言してしまうような奴だから名前を出すのも嫌になるぐらいだわ。本当に親と爺ちゃんの七光り+親戚一同の何光かしれないけれど、勉強しないとダメだって証拠でしょ。これを指摘されたくないから報道機関に圧力をかけるなんて、、、、まさに放送法も理解してないんだよね。

これだけ重要な事件を、ぁへ様のNHKをはじめ、産経グループのフジテレビ、日本テレビ、TBS系のニュース番組では報道しなかったそうです。いや報道できないようように圧力がかけられたんだろう。

これも捏造ですか?

日本はポツダム宣言を受諾したから、連合国からの攻撃を止めることができたのです。そうでなければ戦争はまだまだ続きました。ポツダム宣言を否定すれば、いまだに国連憲章にある敵国条項の削除などできるわけがありません。ましてや、国連の常任理事国入りなど夢のまた夢。日本が国際社会に受け入れられたのは、ポツダム宣言を全面的に受諾したからなのです。

 にもかかわらず、彼を擁護しようとして、自民党改憲草案を作った磯崎陽輔首相補佐官(あれ最近聞いた名前だわね)が

「一字一句正しいことが書いているかどうかは私はどうかと思う」「少し精査してみないと何とも言えないのではないか」と、日本の立場を失いかねない発言をテレビでしています。

 今回のポツダム宣言事件は首相の知性や知識不足を明らかにしたことよりも、彼らの進める戦後レジームからの脱却がいかに根拠が薄く、それだけに危険かを象徴する出来事だったと言える。にしても、ポツダム宣言をつまびらかには知らないと白状してでも、アジア太平洋戦争を侵略とは言いたくない人物。歴史修正主義はほんとうに凄まじい。この辺りと核再軍備発言あたりが欧米(特に英国=だってW.チャーチル首相の国だぜ)の逆鱗に触れたのが奈良での背景にあるような気がするのは僕だけだろうか。007のボスだよ。

殺しのライセンス/THE BLUE HEARTS - YouTube

こっちじゃなかった、、『007シリーズにはまる』私の映画遍歴17: オン・ザ・ブリッジ