fujinosekaic’s 世界史授業備忘録

世界史教員生活30年記念

久しぶりの参加からの雑感

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それこそ20年前(都立国分寺高校&都立大、その後の都立国際高校でも)から高大連携企画と年内入試に関与してきた身として、またその後の国際高校時代はまさにこの推薦(というか海外大学の進学はこのやり方だから)の連続。時代の先取りちゃその通りなんですが、まあその時代から「国外逃亡」の片棒担いできた身としては、現在に至るまでの日本の大学入試システムには怒りにも似た感覚が=「受験世界史」のゆがんだ教育にもなってる現状。大学側の努力不足があまりにも、、、 

① 口だけの高大連携じゃなくちゃんとやってよ!て話は以前からも後藤さんとのFB上でしていたのですが、大学側の負担やもろもろの事情があるよねって話でそれは理解できます。でも、このオンラインの時代と少子化の中で対応すべき分野じゃないですか。

その結果、

② 依然として「一般受験」しか頭にない教員が大杉栄。特に管理側や学校を評価する教育委員会の中に蔓延している2023年。30年前のメンタリティーです。現状把握が甘すぎ。

③ いきなりコモンアプリケーションにしてくれとは言えないかもしれないが、推薦の書式や提出書類難化の「工夫」も欲しいよね。バラバラな結果として、高校現場、特に担任の負担になってます。国際高校時代に海外大やSFCなどの願書た書類作成に苦労したことで自分のPC上には「勝手にコモンアプリケーション」を作ってきたから、その応用は都立杉並総合時代に文科省のトビタテ留学Japanやその他の国際企画(国際交流基金のJenesysやカケハシ)などの出願・応募には転用させてもらった。でもなけりゃ100人超える書類なんて僕だけでは書ききれない。

④ ともかく大学側からのアプローチが無い。受験はブラックボックスなんですが、だったらもっと連携取って「欲しい人材」を養成していく努力セントいかんぜよ。アイデアは沢山ある。それが大学生との連携にもなれば欲しい人材の発掘と学生の成長になるんだけど。

⑤ でも、教委も管理側も教科とクラブの強化しか頭にない。もちろん教員側のKDK:「クラブだけ教師」の問題もあるのだけれど、、、、これだけ探求って時代なんだから。これに気付いた、動いた、動けた学校は良いけど、、、大半の公立高校は駄目駄目でしょ。だって勤務評価と人事異動が「教科とクラブ」しか無いし。 まあ、もろもろの課題に対応できた学校は良しとして(英語の4技能なんてまさにそれ)、現実の公立高校は「やってる感」を出すのに精一杯だわな。もしくはそれに対応できる人材(教員)もいない。昔の都立高校の教員って面白い人結構いたんだけど。ピアノプロ並み国語教師:でも校内では弾かないとか、、、、バブルガムブラザーズ佐野元春のお仲間(本人はベース担当)とか。面白い人いたよな。

⑥ で、結局校内の限界を感じている現在。もちろん個性的な生徒、やる気のある生徒の絶対数の問題もあるのだけれど、実際はクラブと教科(宿題と小テスト)に縛られている。無意味・無用な課題提出(特に英語と古文)と週末の練習試合や公式戦。まさにアリジゴク。それに対応させられる若手教員。これでは校外企画(いわゆるここでよく話題に出てくる探求的活動:プレゼンや論文とか)に参加する生徒をリクルートするだけで大変。でも、そんな中でも毎年いくつかの企画には参加してきた。実際何人も全国区や関東大会ファイナリストとかになっているし、朝日新聞とかにも掲載された奴(学校で発電:電力の地産地消です。このアイデアは偶然だろうけど都教委も!最近太陽光パネルを学校に設置するとの事、、、こっちは2年前から動いてきたけど)もおる。

⑦ そんな中で校内の限界を痛感。ならばいっそ外部との連携や提携、もしくはこっちのボランティアで外部組織に協力してもらうのもありかと考え始めた。実際これまで活動の中かから長年一緒にやってきたNICEやTigermob, バリ島側で関与しているSure-coやVery50, takutopiaとかと連携できればって思う今日この頃。実際これまでやってきたインドネシアの活動は現地からも再開への熱烈なアピールの中で都立高校単体ではもう無理でしょう。何年もかけて企画を運営してきても人事異動で一貫の終わり。更に管理職の意識の問題。これは国内の活動だって同じこと。でも実際問題として我らがやってきた2週間からの活動を超えている大学での活動は無い。もちろんそれも実際に運営しているのはGiftだったり、下請けの団体だったりする。もちろん経験無い人間よりはGiftにお願いしてしまうほうがはるかに効果あるでしょう。でもそれでも1週間なんだよね。トビタテでさえ最低2週間って言っているのに。移動含めたら実質4日ぐらいで何ができるのでしょうか。JICAのご褒美観光旅行と変わらないんでは?

⑧ って事で来年度の異動先次第の側面はあるのですが、コロナ禍も少し明けてきたみたいなんで何らかの活動が再開できればとも思います。総ての子が「海外逃亡」出来る経済力や個人の力が備わっているわけでは無いので、まずは一歩から始める何かを全都、いやこのネットの時代だから全国区で何かやっていきたいです。まあ、60歳以後もそんな苦労しなくて教科指導だけしてればいいのもあるのだけれど、、、それだけじゃつまらないって痛感したのがこのコロナ禍の3年でした。

誰か一緒に何かできればと思う有志の教員の方々、勇士の方々!お待ちしております。