fujinosekaic’s 世界史授業備忘録

世界史教員生活30年記念

19世紀半ば(1850)-300年近くって)まだオランダねーよ

国家として奴隷貿易に責任を負っていることを認め、過去の人道に対する罪を謝罪して、賠償はしない....ネーデルランド首相のニュースピークですね。
奴隷貿易を公式謝罪 オランダ首相、賠償は否定 朝日新聞 12月21日夕刊
 オランダのルッテ首相は19日、19世紀半ばまで3世紀近くにわたり同国が奴隷貿易で果たした役割について、国家を代表して公式に謝罪した。「奴隷制は人道に対する罪だと明確な言葉で非難する」と述べた。英紙ガーディアンなどが伝えた。
 ハーグで演説したルッテ氏は「オランダ国家は、奴隷にされた人々やその子孫の計り知れない苦しみに責任を負っている。政府を代表して国家の過去の行為を謝罪する」と語った。
 オランダ政府は奴隷制について謝罪を避けてきたが、米国で2020年に黒人男性が白人警官に殺害された事件後に、諮問委員会を設置。今回の謝罪は委員会の提言を受けたものだ。
 ただ、南米やカリブ海の旧植民地国の中には、唐突な謝罪に否定的な見方もある。南米スリナムでの奴隷制廃止から150周年にあたる23年7月1日にオランダ国王が謝罪すべきだとする意見や、賠償を求める声もあった。
 ルッテ氏は演説後、記者団に対し「政府による賠償はない」と述べた。その代わり、奴隷制の問題についての教育を強化するため、2億ユーロ(約290億円)の基金を創設するとした。
 ロイター通信によると、オランダの奴隷貿易は約250年にわたり続き、50万人以上のアフリカ人をブラジルやカリブ海地域に送ったほか、インドネシアなどでも多数のアジア人が奴隷にされたという。』