fujinosekaic’s 世界史授業備忘録

世界史教員生活30年記念

ユネスコスクール 都立の内輪の愚痴だけじゃないんだけど

ユネスコスクールとは – ユネスコスクール 公式ウェブサイト1人、テキストの画像のようです

先日FBで多少紹介したんですが、長文になるのでこちらで別掲にします。まず良い点。

⓵ whole-school approach

その大切さは僕がやってた時代から訴えてきました。しかし、管理職の姿勢や意識と教員側の動きがあまりにも鈍く、Whole Schoolというよりは、金沢の大会では Whole Fujino Approachって現状を危惧しました。まあ「半分 school approach」ぐらいが限界であった。でもある程度は校内での協力者も確保できたし、動き始めた段階での「強制異動とコロナ」で破綻したわけです。

今回の発表校の都立山崎の状況は、各教科・各科目でのSDGsへのつながりを取り入れた授業や「総合的な探究の時間」の取り組みとして、外部機関の方々や、高大連携大学からアドバイス等を頂きながらSDGs の4番目、11 番目、12 番目へとつながる探究活動を行っているとの事。発表者・担当者がかなり「苦労」されている絵が浮びました。というか、自分が勤務校の「産業社会」の2単位の為にやってきた状況がオーバーラップし。担当者も若手の教員?みたいで心から「頑張って」と応援したかったです。

②学校間・異校種間連携

これは僕の時代は全くなく、援助をお願いできる大学が無かったし、大学側もそんな意識をもっていなかったような状況からすると激変。いや、寧ろ高校の教員や公立高校には予算的な&人的な限界もある中で、大学教員?いやそれよりメンター的な存在としての大学生を活用できればと思っていました。実際、孤立無援の中で、それまで関与してきた卒業生達の協力からもその有効性は実感していました。

また、逆にユネスコスクールは義務制の方が活動は活発であることから、僕らも区内の近隣小学校との連携を画策しました。残念ながら、これも僕の「異動」もあり、コンタクトができた段階までで終了。直接生徒を小学校に送り込むまではできませんでした。その代わりに手島校長の小学校の「国際企画」で僕が通訳しました。インドネシア語や中国語、英語ならば生徒でも可能なのもいたので少し残念でした。でも、ひさしぶりに給食も頂きましたし、初等免許状も持っている身としては楽しい思い出です。

以下はちょっと感じた違和感

⓵ 都立4番目のユネスコスクールとして頑張っている山崎高校ですが、それ以外の3つはどうしてるんでしょうか。少なくても僕のアンテナには引っかかってきません=何かやってますか? 校門とかにマークだけ貼ってるだけですかね? もちろん都立どころか国立大学付属や私学とかもあるので、単純に都立を非難できないけど、、Just Do it!

②  全国規模で会場の箱のサイズもあるので単純ではありませんが、「発表の仕方」がグダグダでした。これは高校生のプレゼンを長く面倒見てきた身としては苦痛でした。世代の違いもあるけれども、高校生の方がもっと「楽しい」発表します。映像だけじゃなく配布資料等にももう少し工夫が欲しかったです。内容がしっかりあるのだからもっと理解が深まったと思います。大学の先生の方も、紹介した動画画像の変換も必要でしょう。少なくてもスクリーンのサイズをちゃんと活用した方が良いでしょう。また、ポスターセッションにももう少し工夫が必要かと思います。学会の発表などでは広まってきた手法ですが、発表の生徒もいることから交通費の負担とかどうしているのかな?都立じゃ自腹か? 校内でもこの程度やってますから。

写真の説明はありません。

③ ユネスコスクールとそこに関与した教員のネットワークの構築は? 

上記のような「愚痴?」を含めて、様々な経験の蓄積はあるはずです。もちろんコロナ禍では何もできなかった3年ですが、そろそろ再始動の時期ではないでしょうか。その意味では学校を取り巻く課題もいろいろあって「ESD/SDGs」だけの問題を扱う訳にはいかないでしょう。ただ、各勤務校の学校単体だと人材的な課題や予算、更に活動したい生徒の数に限界があります。そりゃ教科の勉強・伝統あるクラブ活動に生徒は流れます。教員も教科指導や高体連・構文連とかがくれば逃げられません。いや、社会の関心も「クラブ」の方が切り取りやすいでしょう。でも、大学入試も半数が年内入試にシフトし、総合型選抜に移行してきている中でこのESD/SDGsからの「国際企画」は有効です。単なるお勉強型生徒よりも「伸びしろ」があります=実感してます。そんな経験を活かすためにも、学校間での共同体制を構築して欲しいし、そこに「ユネスコスクール」の縛りはやめて欲しいところです。やる気のある生徒とそれをサポートできる教員のネットワークを構築するうえで、このユネスコスクール全国大会の存在は大きいと思います。まあ、ASPnet が動いてくれないなら自分でやるしかないかな? 文科省もサポートしてくれれば、、、お金じゃなくても良い。少なくても管理職や保護者の協力が得やすくなるので。でも、トビタテにはお世話になりました。船橋さんたちに感謝!

何も海外に行くだけじゃなく、「受け入れ」も大切です。

写真の説明はありません。